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中平卓馬
「なぜ、他ならぬ横浜図鑑か
!!
」
2007年4月7日(土)〜 5月12日(土)
12:00-19:00 日・月曜日、祝日休廊
(C)Takuma Nakahira 2005
シュウゴアーツでは中平卓馬個展「なぜ、他ならぬ横浜図鑑か
!!
」を開催します。今回の展覧会は2005年から2007年に撮影された写真の中から、作家が厳選した作品群を、プリント、スライドショウで構成します。また会場では会期中、作家が新たに撮影したプリントを作家自身が日々構成、展示していく壁面を設けます。横浜近辺で続けられている撮影行為は、中平にとって自己を解体し、また再生することでもあります。生きること=撮影すること、撮影すること=生きること。中平の生の一環に、展示を通して直に触れることが出来るでしょう。
中平は処女写真集『来たるべき言葉のために』を1970年に上梓した以降、深刻なスランプに陥ります。絶望的なスランプの中で、眼に映る事物を日々、そのままに撮影することを切に望んでいました。毎日の撮影行為を重ね続ける現在の中平は、それを実現しているのでしょうか?
考えてみれば写真家という看板をかかげてすでに七年近くになる。その間、私は写真について、映画について、まわらぬ口で喋べりまくってきた。もはやそのようなことについて私はほとんど関心がない。映像よりも写真よりも、まず先に現実がある。〔……〕私は再び変わるであろう。その振幅に身をまかせてゆきたいということ。それが私のたったひとつの垂直的モラルである。
〔……〕
いずれにせよ私はいわゆる制度としての写真家であることをなんらかの形で超えてゆくだろう。ただ生きること、それは一日一日を乗り越えてみずからの生を獲得してゆくことである。そして「表現」とはまさしくこの永遠の生の創造を意味するのではないだろうか。かく言う私はこんなことを言いつつもまた別のことを始めるかもしれない。ゆきあたりばったりの人生である。最後に「私の読書」欄らしく、本の中から一行だけ引用しよう。“万物は流転する。時には増える。フェリシティがそれだ”(ドン・レヴィ『赤毛の男』)。それを私流に言い代えよう。「万物は流転する。時には戻る」。いつかまた気狂いのようになんといっても好きな写真を撮り始めることができるように。サラーム・アリェコーム!
(「私の読書--まったくのゆきあたりばったり」1973 より)
中平卓馬が1965年から77年にかけて発表したテキストを選 び、再編集した書籍が刊行されます。
「見続ける涯に火が… 批評集成1965-1977」 著: 中平卓馬 編: 八角聡仁、石塚雅人 ブックデザイン: 服部一成
ページ数: 512頁 価格: 3400円(税別) お問い合せ: 有限会社オシリス tel: 03-5485-0991 fax: 03-5485-0993
osiris web site>>
中平は1938年、東京生まれ。東京外国語大学スペイン科卒業。新左翼系雑誌『現代の眼』編集者を経て、東松照明、森山大道らとの親交を通じて写真家へ転身します。68年には写真同人誌『プロヴォーク』創刊。60年代後半から70年代にかけて社会が激動する時代に、評論活動と並行して「アレ・ブレ・ボケ」の手法を用いたモノクロームの作品を多数発表します。その後、主観性や芸術性を排除した匿名性を持った表現、「植物図鑑」のような写真を目指し転向していく中で、自己批判に伴い過去の作品ネガやプリントを焼却してしまいます。77年に倒れて記憶の一部を失い失語症を患いながらも、翌年療養を兼ねた沖縄旅行を契機に撮影行為を再開します。ゆるやかに回復しながら精力的に写真を撮り続け、2003年には大規模な回顧展「原点復帰 - 横浜」を開催し話題になりました。2004年、シュウゴアーツにて個展「なぜ、他ならぬ人間=動物図鑑か??」を開催、揺ぎ無い撮影行為を示した作品群は広範な世代の支持を得ました。
主な写真集・著作に「来るべき言葉のために」 風土社/1970、「なぜ植物図鑑か 中平卓馬映像論集」 晶文社/1973年、「新たなる凝視」 晶文社/1983年、「Adieu á X」 河出書房新社/1989年、「hysteric Six NAKAHIRA Takuma」 ヒステリック・グラマー/2002、「原点復帰 - 横浜」 オシリス/2003年など。
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